ロマンスカーから降り、乗り換え駅で休憩していたところ、第一の事件勃発。
鶴のポーズをしてきどっていた本多が叫んだ。
求愛の鳴き声ではない。
鞄を電車に忘れてしまったらしい。
第一の犠牲者を駅に残したまま、我々はついに目的地の伊東に辿り着いた。
この間、岩鼻が「ゴムの力でよく飛ぶやつ」を、飛ばしすぎて紛失。
実は第二の事件ではないだろうか。
そんな苦難の旅路を越えて辿り着いた伊東駅のホームで、
見知らぬおっさんが話しかけてきた。
「あそこの鞄、君達の荷物じゃないの?」
その鞄こそ、誰あろう、悠々と改札を出て行った郷田のものであった。
第二の事件である。
郷田が本気でテンパったときは「アース!」などと言わないのだなあ、と思った。
余談だが、改札を抜けて駅員さんと話しているときに、
「ホンモノさん」を見た。
ひとがテンパってるときのホンモノはずりーよ。
さて、第二の脱落者を出しながら、我々は彼等の戦線復帰を待つためと、
食糧事情克服のためにスーパーに立ち寄った。
菓子売り場のあたりを物色していたとき、松本が叫んだ。
すわ、また忘れ物か?
否!
次回へ続く。